冬の風物詩
鯉のぼり寒ざらし
正藍染は、タデ科の藍草を発酵させた「すくも」に、「灰汁」「石灰」などを混ぜ、それを土間に埋め込んだ甕の中で醸成させて出来た染め液で染色を行います。醸成された染め液は、いわば〝生きている状態″のため、湿度や温度に気を配りながら毎日撹拌しています。創業から欠かさず受け継がれた日々の技術も、正藍染の魅力の1つです。
今は、節句もののほか、お店の暖簾やタペストリー、お祭りの半纏、バッグや洋服、ストールなど、様々な製品を作っています。1点1点図柄を描き、天然染料で丁寧に染色をするため、職人による手染めの風合いが感じられ、また家紋や名入れなどの特注品も贈答用として喜ばれています。
鯉のぼりは、江戸時代に発祥した日本古来の風習です。「龍門と呼ばれる滝を様々な魚が登ろうとしたが、登れた鯉だけが龍になった」という中国の故事から由来し、人生における出世になぞらえて「鯉の滝登り」を節句の象徴としたのがはじまりです。もとは、江戸時代の版画にあるような一番大きな「真鯉」だけでしたが、明治時代あたりから「緋鯉(ひごい)」、そして昭和時代から「子鯉」が加わったものが主流になりました。今は、マンションの増加などに伴い、小さな鯉のぼりも喜ばれています。渡辺染物店の鯉のぼりは「カチン染め」という技法を使い、1点1点、目や鱗などの柄入れをするのが特徴的です。その糊を落とす「寒ざらし」は郡上八幡の冬の風物詩となり、国内外から毎年多くの観光客が訪れています。
正藍染は、タデ科の藍草を発酵させた「すくも」に、「灰汁」「石灰」などを混ぜ、それを土間に埋め込んだ甕の中で醸成させて出来た染め液で染色を行います。醸成された染め液は、いわば〝生きている状態″のため、湿度や温度に気を配りながら毎日撹拌しています。創業から欠かさず受け継がれた日々の技術も、正藍染の魅力の1つです。
今は、節句もののほか、お店の暖簾やタペストリー、お祭りの半纏、バッグや洋服、ストールなど、様々な製品を作っています。1点1点図柄を描き、天然染料で丁寧に染色をするため、職人による手染めの風合いが感じられ、また家紋や名入をなどの特注品も贈答用として喜ばれています。
鯉のぼりは、江戸時代に発祥した日本古来の風習です。「龍門と呼ばれる滝を様々な魚が登ろうとしたが、登れた鯉だけが龍になった」という中国の故事から由来し、人生における出世になぞらえて「鯉の滝登り」を節句の象徴としたのがはじまりです。もとは、江戸時代の版画にあるような一番大きな「真鯉」だけでしたが、明治時代あたりから「緋鯉(ひごい)」、そして昭和時代から「子鯉」が加わったものが主流になりました。今は、マンションの増加などに伴い、小さな鯉のぼりも喜ばれています。渡辺染物店の鯉のぼりは「カチン染め」という技法を使い、1点1点、目や鱗などの柄入れをするのが特徴的です。その糊を落とす「寒ざらし」は郡上八幡の冬の風物詩となり、国内外から毎年多くの観光客が訪れています。
昭和十年 岐阜県郡上八幡に生まれる
昭和三十六年 郡上郡八幡町重要無形文化財に指定される
昭和四十七年 湯川秀樹博士のご来臨をうける
昭和五十一年 岐阜日日新聞、産業賞をうける
昭和五十二年 岐阜県重要無形文化財に指定される
昭和五十二年 芸術祭参加、山田五十鈴主演「藍染高尾」の舞台衣装制作
昭和五十三年 岐阜県芸術文化顕彰をうける
昭和六十一年 十四代菱屋安平襲名披露ならびに個展を開く(於東京銀座)
昭和六十二年 ぎふ中部未来博に協賛して八十八メートルの「ジャンボコイのぼり」を郡上高校美術部員と共同制作
平成九年 東海テレビ文化賞
平成十年 文化庁地域文化功労者彰受賞
平成十五年 伝統的工芸品産業功労者褒賞受賞
平成二十三年 秋の叙勲で旭日双光章を受章
平成二十五年 常陸宮同妃両殿下に鯉のぼり寒ざらしの御視察を賜る
平成二十八年 皇太子同妃両殿下の御視察を賜る
平成三十年 岐阜県郡上八幡にて逝去
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